現在、駅前に葛飾区役所移転に伴い、街を壊す勢いの再開発中の京成立石駅前。
以下はせんべろの聖地、立石2019年当時の訪問レポです。
ここで紹介するお店では、再開発に伴って残念ながら
「江戸っ子」「鳥房」は閉店してしまいましたが
往時の立石アーカイブとしてご覧ください。
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平日は番外編の「激渋酒場」で。
でも今回は立石の「激渋」よりも名店のオンパレード。
せんべろ聖地、京成立石
今回は、東京葛飾区の京成立石。
いろいろな街のコピーはあるけど、
赤羽は「昼(朝)飲みの聖地」なら、
京成立石は「せんべろの聖地」だな。
東京と千葉の接点の葛飾区、
その区役所の最寄り駅が立石(もしくは隣の青砥)。
まぁ「葛飾区の首都」ともいえる街だ。
駅前は南北両出口にスーパーや
個人商店が密集する中に
せんべろ飲み屋もかなりの比率で混在している。
絶賛再開発中の飲酒業界のTDR
駅前から
「酒飲みの東京ディズニーリゾート」
みたいな素敵な街が広がってるけど
京成電鉄の高架事業のあおりで、
北口のスナック主体の
「のんべえ横丁」が壊滅的な再開発の最中だ。
しょせん年数回しか酒飲みに行くだけの
余所者のノスタルジーなんだけど
駅ビルで小綺麗になるのは味気ないなぁ。
(武蔵小山の駅前タワマンもがっかりだ)
昼からはしごでべろべろ
立石は幾多の個性が強い人気店が
300m四方に密集している、
せんべろ好きにはたまらない街だ。
もともとは京成沿線民主体の
小グループの地元飲み仕様の街だったけど、
ここ数年はグループで
わざわざアウェイ飲みする街になってきている。
雑誌『VERY』でママ飲み企画で取り上げられたり、
昼間はセレブママ達も通ってくるらしい
(俺は遭遇したことはないけど)。
赤羽はドラマの舞台になったり
TVでの露出量も最近多くて、
いつの間にか「ヤングタウン」化してるけど、
立石もいつかそうならないことを祈る次第だ。
立石はしご酒モデル
立石飲みは個性強めのせんべろ系を
昼から1軒1時間目安で
5~6軒回って酩酊する企画だ。
朝から飲める店もあるけど、
基本は夕方営業開始か中休みがあったり、
行きたいお店が
休み(日曜休みが多い)だったりで、
香盤考えて動かないとせっかくの
アウェイ飲みも無駄時間が発生する。
で、今日はおススメの
立石飲みのモデルパターンを紹介させてもらおう。
個人的には「栄寿司」(木曜休業)は
絶対外したくないので、混む土日はずして、
木曜以外の平日で考えるとベストは金曜。
ぜひ有休なりサボるなりしてトライしてください。
12:00頃 「 倉井ストアー」で暖機運転
「倉井ストアー」は名前の通りスーパー。
看板はなんとなくインド国旗のカラーリングだ。
しかし店の半分は作り立て総菜と
定食が食べれるイートインコーナーになっている。
もちろんすべてが日本式だ。
ちなみに立石駅から徒歩10分強と遠い。
酔っぱらう前に訪問したいから
日が高いうちがおススメだ。
住宅街のひたすらまっすぐの道で
夏場は陽炎越しに失神寸前だ。
もちろん朝から飲めるけど
14~17時が中休みだから要注意。
アルコール類は小売りコーナーの
保冷庫からセルフ持参。
つまみも優秀で安い。
壁のお品書きから発注もありだけど、
厨房前にあるカウンターから
惣菜をピックアップしてもよし。
こちら↓テーブルオーダーしたとんかつ。
なんと350円!
(上とんかつだと500円)
ちょっと強面に見えるけど、
厨房にいるダンナは人当たりがいいです。
瓶ビールと缶チューハイにつまみ2品ほどで
1000円前後。
ちなみに氷は別料金だ。
やすっ。
〆に倉井ストアーの大将の
ゆるエクセル画をセピア調で。
14時頃 見事なネタで安い立ち食いの「栄寿司」
「栄寿司」は外せない店。
倉井ストアから徒歩15分ほど。
酔った足なら歩きも気にならなくなってくる。
立石駅からだと
駅南側のアーケード入り口すぐの駅近物件だ。
昼から営業しているけど、
ランチ時と土日は混む。
18時くらいだとネタ切れで
閉店になることも多い。
今後の展開を考えて
14時くらいには入店しておきたい。
基本一人2貫だけど3人以上だと
同じネタなら一人1貫でも出してくれるから
色々食べれておなかにも優しい。
アルコールはエビスの小瓶のみ。
ここは立石ツアーの超プレミアムで
2000~3000円ほど。
でも銀座だったらこのネタなら倍以上だ。
15時頃 パターンA:銭湯「アクアドルフィンランド」で酒抜き
立石の飲み屋は早くて16時ころ開店で、
15時台はエアポケット状態になる。
ランドマークもつ焼き「宇ち多゛」は
いつ行っても行列だし、
ローカルルールもあって個人的には居心地が悪い。
入って30分で手が止まると、大将から
「だんな、そろそろ」
と退店のプレッシャーがかかる。
他には営業しているおでん屋、
中華屋もあるけど腹いっぱいになるから、
ここは酒抜きと休憩かねて
スーパー銭湯並みの設備を誇る
「アクアドルフィンランド」で。
サウナ、水風呂、露天風呂完備。
470円(サウナ別料金)。
一瞬「フィンランド」に見えてしまうけどステキな銭湯だ。
15時頃 パターンB:飲める甘味処「舟和」
風呂入らない人は
甘味処「舟和」で時間調整。
否応なしに飛び込んでくる
「酒」
のディスプレイに目が釘付けになる。
本来は浅草の芋ようかんで有名な
和菓子屋の暖簾分けのお店だ。
カフェというか喫茶店だけど、
焼きそばつまみに抹茶ハイも濃くて美味いよ。
焼きそばとかつまんで1000円ほど。
16時頃 もつ焼き、煮込みの老舗「江戸っ子」(閉店)
立石の居酒屋で生ビールは実は結構高いし、
頼むのは野暮ったい。
ここは焼酎ハイボール。
ま、チューハイです。
立石では「ボール」が一般的呼称だ。
江戸っ子のボールは
レモンなのかシロップで
あらかじめ味付けされていて
専用サーバーから供される。
ボール自体が冷えてるから
氷は入ってない。だから量も多い。
初見でも恥ずかしがらず
「ボール!」
と大きい声で発注しよう。
ここのもつ焼きは具材が大きくて
同一種5本単位での発注だから、
1人だとこれでギブアップ。
できれば何人かで行きたいけど、
カウンター主体で3人くらいが限界かな。
1000円ほど。
〆に「立石のお母さん」こと
天童よしみ似の江戸っ子の女将のゆるエクセル画。
「江戸っ子」に入れなかったらその筋向いの
初見客には強面のマスターが仕切る
「串揚100円ショップ」(こちらは移転)。
発注時は
「『すいません』は言わなくていいから、
うずらとかウィナーとか
頼むものと本数だけ言って」
と洗礼を受ける。
昔サーファー風情のマスターの
胸の金ネックレスがまぶしい。
なぜかBGMは
Bobby ColdwellやBoz ScaggsのAOR主体だ。
ここも安いよ。
もしくは栄寿司の近場の「ゑびす屋食堂」。
侘び寂び風情がにじみ出ている落ちつく店だ。
コップに2杯はとれる量の焼酎で供される
ホッピーがよく出ている。
1000円ほど。
17時頃 難関「鳥房」(閉店)
「鳥房」は鶏ももの素揚げで有名な店だ。
表通りは持ち帰り用の小売部門。
わき道に飲酒部門の入り口がある。
ちなみにこの店、
「のんだ人の入店お断り」だから
呑んでない体で行ってください。
座敷で空席があろうが
ぎちぎちに詰めて座らされる。
そして1人1本のもも素揚げ。
これだけでは済まなくて、
「ぽんずさし」やら「鳥刺し」やら
頼まないといけない雰囲気。
ホールのおばちゃんたちの押しが
強烈に強い。
全部食べないと返れないムード。
でも熱々の素揚げを
素手でほぐしてくれて頼もしい。
ちなみに「酔っ払いお断り」だから
やっぱり銭湯で酒抜きしてから訪問したい。
これでほぼギブアップ。
2000円ほど。
19時頃 飲めるうどん屋「四ツ木製麺所」で締め
いやいやまだいけるって、
っつー方にはこちら。
立石行くとビールかチューハイ系ばっかで
日本酒はあんまり飲んでない。
今度は逆サイド南口。
でも駅から10分歩くと出てくる
住宅街にぽつんと1軒のお店。
ランチ営業の後15-17時が中休み。
倉井ストア並みに遠いけど、
腹ごなしにちょうどいいのが
「四ツ木製麺所」。
ここはうどん屋だけど
日本酒とつまみが豊富。
マスターが日本酒好きで
いろいろ取り揃えている。
営業中は厨房に入りびたりだけど、
落ち着くと客相手に
酒、うどん談義を披露してくれる。
もちろんうどんも旨い。
持ち帰りのうどん買うと
サービスでつゆもつけてくれることもある。
ここのおすすめはシジミうどん。
だしはシジミだけとのこと。
これでもうノックアウトだな。
まだまだたくさんの
いいお店が塊のごとくある立石。
ということで、
今回は過去最長の文字数になった。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
寝過ごさずにお帰りください。
酩酊。
おつきあいありがとうございました。