今回はブルース界の3大キングの一人、
アルバート・キングをエクセルで描いた話。
3大キング
今までエクセル画では
エリック・クラプトンと一緒に
B.B.キングを描いたけど
今回は「ブルース3大キング」のもう一人、
アルバート・キングが登場。
B.B.とアルバート、そしてフレディの3人が
「3大キング」と称される。
3人とも歌ってギターも弾くスタイルで
エリック・クラプトンやジミ・ヘンドリックスに
多大な影響を与えたといわれている。
中でもアルバートはジミヘンと同じく
サウスポースタイル。
ギターはギブソンの「フライングV」が
トレードマークになっている。
個人的な印象では
B.B.やフレディは歌の比重も高めで
R&B系のコンテンポラリーな曲も多いけど
アルバートはギターメインの演奏スタイル。
ボーカルは野太い声でドスが効いている。
ロックに近いブルースギターをグイグイ弾きまくる。
これぞブルースギターの王道だな。
Albert King - Blues Power - 9/23/1970 - Fillmore East (Official)
↑の3分40秒あたりから噴き出すようなギターフレーズが押し寄せてくる。
アメリカのブルース
アメリカの黒人奴隷の音楽として
「ディープ・サウス」と言われる
ミシシッピ・デルタで生まれ
その後の奴隷解放や
第1次大戦の労働力の都市への移動に伴って
シカゴやデトロイトなどで発展。
伝説的なブルースマンで1930年代に活躍した
ロバート・ジョンソンはボーカルにギターに
ハープ(ハモニカ)といった原始的編成から
マディ・ウォータースあたりになると
ブラスも入った大規模編成になってくる。
テーマも日々の労働や生活の辛さからの叫びや癒し
といったものが多い。
アルバート・キングのこの曲もまさしく
「俺のブルースでお前を癒してあげるぞぉ」
という内容だ。
暗いバーであの野太い声で耳元で言われると
もう逃げられない。
Albert King I'll Play The Blues For You
日本のブルース
日本では憂歌団やメジャーになる前の上田正樹が
ブルース(ロック)的な活躍をするけど、
一般的には「ムード歌謡」か「演歌」の
タイトルに使われて
本家とは全く異形の発展を遂げていく。
「ブルースの女王」と言われた淡谷のり子や
「伊勢佐木町ブルース」の青江三奈。
「柳ケ瀬ブルース」は美川憲一で
「中の島ブルース」は内山田洋とクールファイブ、
「港町ブルース」は森進一だ。
夜の繁華街、歓楽街のナイトクラブで出番が多い
スローテンポのご当地酒場の歌みたいになっていく。
アメリカのブルースとは全く別物だけど、
「ブルース」が曲名についた
歌謡界に埋もれた曲はあまた。
これはこれでいつかは掘ってみたい。
エクセル画のスペック
2020年7月制作。
パーツ数348。
ついでに偶然できたNewドット版。
今回は直線主体のボディシェイプだったからか
思ったほどギターには手間はかからなかった。
オリジナルがモノクロだったこともあって、
人物周りの色味調整がいつもより時間がかかったかなぁ。
アルバート・キングのシングル
今回ブログを書くにあたって
アルバート・キングの画像を掘ってたらヤフオクで
昔日本で発売されたシングル盤の画像を発見。
原題は"Born Under A Bad Sign"で
邦題『悪い星の下に』。
原題通りっていえばそうなんだけど、
ジャケットのデザインといい
日本の「ムード歌謡ブルース」みたいな感じだ。
しかし顔デカすぎ。
昔日本の演歌カバー曲を吹きまくって
活躍したアメリカのサックスプレイヤーの
サム・テイラーかと思ってしまう。
そもそもシングル出すほど
アルバート・キングが日本で人気があったのか
定かではないけど
「歌謡界ブルース人気」に
便乗臭もしないではない。
まぁ、日本ブルースは置いといて
この機会に本物をぜひお聴きください。
↓はアルバート・キングのベスト盤。
くそ暑い夏に汗をかきながら聴くのはもってこいの1枚です。
ノックアウト。
おつきあいありがとうございました。